北志賀高原 遠見山(1840m)、台倉山(1852.9m) 2016年4月2日  カウント:画像読み出し不能

所要時間 5:19 ゲート−−5:31 除雪終点(1km)−−6:53 秋山郷方面林道分岐−−7:15 廃林道終点−−7:45 標高1450m(休憩) 7:54−−8:11 木島山林道終点−−9:18 1832m峰−−9:29 遠見山(休憩) 10:15−−10:31 1610m鞍部−−11:21 台倉山(休憩) 12:17−−12:41 木島山林道−−13:08 奥志賀林道−−14:36 起点より5km付近で休憩 14:58 −−16:29 除雪終点(1km)−−16:43 ゲート

場所長野県下高井郡山ノ内町/下水内郡栄村
年月日2016年4月2日 日帰り
天候快晴
山行種類残雪期籔山
交通手段マイカー
駐車場奥志賀林道起点付近に駐車余地あり
登山道の有無無し
籔の有無残雪でほぼ無し
危険個所の有無無し
山頂の展望残雪期はどちらも良好
GPSトラックログ
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コメント奥志賀林道起点より長い林道歩きで往復。残雪は少なく稜線でも1mくらいだが、先週の柔らかい新雪がまだ残ってワカンが活躍。秋山郷から延びる林道は奥志賀林道との合流点まで除雪が完了していた




暗い時刻に出発。1週間前より格段に雪が減っている 林道起点より1kmで除雪終点
林道上の積雪も1週間前より減っている 起点より2km。先週に又七山に取り付いた場所
林道起点より7km。コバノ沢の滝 秋山郷分岐
秋山郷分岐から野沢温泉方面 秋山郷方向の林道は除雪されていた
尾根上は藪が出ていたので沢沿いの林道を進む 林道
林道終点 林道終点から尾根を登るが雪が少ない
標高1350mで目的の尾根に乗るが雪が少ない 標高1380m付近。唐松植林に変わる
標高1430mで飯+ワカン装着 標高1500mの急斜面は雪なし
急斜面を越えると木島山林道終点 林道終点にあった看板
標高1540m付近 目印あり。高さからして無雪期の物?
標高1660m付近 これも無雪期の物?
台倉山 カモシカが喰った跡か?
標高1770m付近。シラビソ樹林に変わる 今年初めての熊の足跡
ワカンでもこのラッセルで重い 1832m峰
1832m峰から見た鳥甲山
1832m峰から見た高倉山と鳥甲牧場 1832m峰から見た鳥甲牧場。道路は除雪済み
1832m峰の林班界 遠見山最高点を目指す
遠見山最高点(1840m) たぶんさっき見た熊の足跡
台倉山を目指す 台倉山
笹がこんなに出ている。雪の少なさが分かる 鞍部へと下る
台倉山
ワカンでもこの沈み方。先週の新雪が溶けていない 1610m鞍部。池の形跡は分からず
標高1700m 標高1800m
台倉山山頂部から見た東半分の展望
台倉山山頂付近でも笹が顔を出している 台倉山山頂
台倉山山頂の360度パノラマ写真(クリックで拡大)
台倉山から見た高倉山、布岩山。DJF氏が歩いている最中だったか?
台倉山から見た三ッ山。既に雪が少ない 奥志賀林道向けて南に下り始める
無雪期は根曲がり竹 標高1770m付近。広い斜面で方位磁石で確認しながら進む
標高1540m付近 標高1530m付近。積雪30cm程度しかない
熊棚はあちこちにあった 標高1450mで廃林道に遭遇
木島山林道に出た 遠見の池川右岸にスノーモービル跡発見
林道を見落とし遠見の池川を飛び石で渡渉した 奥志賀林道
ゲートまで10kmの表示にガックリきた 唯一の林道ショートカット個所
コバノ沢にかかる滝。残り7km 朝と違って林道の雪が重く、残り5kmで休憩
スノーモービル跡にワカンでもこの潜り ヘロヘロで除雪終点着
最後の1km、舗装道路歩きは格段に楽だった 最後の最後に地鶏じゃなくて自撮


 北志賀高原と鳥甲山を結ぶ稜線上に遠見山と台倉山がある。登山道は無く一般登山者が登る山ではない。私がこの存在を知ったのはずいぶん前の残雪期で、北関東か新潟越後三山辺りの山に登って西の展望写真を解析した時だ。台形のきれいな形の山が写っていて、どこだろうと思ってカシミールで展望シミュレーションしたら台倉山であった。

 例のごとくDJF氏は登っていたが意外にも真夏に激藪漕ぎをしていた。ただしそれには頷ける点がある。もちろん、残雪期に藪が埋もれた状態で登るのがベストであるが、その時期は奥志賀林道が冬季通行止めでアプローチがえらく長くなってしまう。林道が通行可能な時期ならこの苦労は無いし、遠見山と台倉山南側を通る木島山林道を利用すれば藪漕ぎの距離は短くて済む。どちらがいいのか判断は難しいところだが、DJF氏が無雪期に登ったので同じことはせず、残雪期に向かうことにした。

 難点は長い林道歩きだが、スノーモービルでも使用しない限り節約する手段は無い。奥志賀高原スキー場が起点となるが、秋山郷から来る林道との合流点まで約7.5kmあった。無雪の林道歩きなら問題ないが雪の上を歩くのは疲れる。雪質が良ければいいが、今年は雪解けが早く(そもそもの積雪量が少なかった)雪が安定する4月後半まで待っていると雪が消えてしまう可能性が大だ。なにせ今回のルートは南斜面を登るので、稜線はともかく麓はヤバい。ちょっと心配な点もあるが、どうにか日帰りできるだろうと判断した。

 先週からしばらく低温状態が続いたが週末に近くなり気温が上昇し、先週の新雪が消えたのではと期待する。夜の志賀高原の気温は+2℃もあり、道端の雪が溶けて道路上を流れている場所もあった。先週同様ゲート付近に到着、ゲート前に積まれていた雪がほとんど消えていた。林道上に積もった新雪も消えているといいのだが。先週は雪に覆われていた林道起点東側の駐車余地は地面が出ていてここに車を置いて仮眠した。風は強いが上空は満天の星空だった。

 翌朝、まだ暗い時刻に出発。雪が締まった時間に距離を伸ばすためだ。装備をどうするか悩んだが、周囲には新雪が残っていないことでスノーシューは止めてワカンにする。ワカンさえ持っていくか悩んだが、下山時の雪の緩みを考慮してだ。アイゼンは6本爪軽アイゼンとし、代わりにピッケルを持った。ピッケルは不要だろうとは考えたが何があるか分からないので「備えあれば憂いなし」だ。

 開けた林道歩きなのでライトを点灯したのは僅か10分程度。気温は-1,2℃くらいで先週の-10℃とは比較にならない暖かさだ。とはいえ0℃以下なので雪は締まっているだろう。起点より1kmの除雪終点まで路面上の雪は完全に消えていた。未除雪区間の雪も今の時間帯は良く締まっていてワカン不要だった。新雪が溶けた後の古い雪にはスノーモービル跡と思われる跡が続いていた。

 奥志賀牧場方面の林道が合流すると先週のスノーモービル跡がまだ残っていた。自分の足跡も残っているので思ったより雪解けが進まなかったようだ。約2kmで雑魚川を渡る橋に到着、先週の又七山取り付き点だ。今回はまだまだ先は長い。道端には200m毎に距離ポストが設置され1km毎は頭上に大きな標識が掲げられている。5.4kmで雑魚川を再び渡る橋を通過、7kmでコバノ沢を渡る橋にかかり、すぐ下流は滝になっていた。

 ここの北側斜面は取り付き予定の尾根だが、この上部で林道が横断し法面マークがあるのでこのまま林道を進み、次のカーブで秋山郷からの林道が合流し野沢温泉方面は左へ大きくカーブだ。驚いたことに秋山郷側の林道(雑魚川林道)は除雪されアスファルトの路面が出ていた。もしかしたら秋山郷から入れば車でここまで入れた? いや、たぶん林道入口にゲートがあるだろうな。まだ雪崩の心配があるので当面は一般車は通行止めだろう。でも雪ではなくアスファルト路面の歩きで済むなら秋山郷から歩いた方が良かったかもしれない。残念。

 当初計画ではこの交差点西側の斜面に取り付いて尾根を登る予定だったが、尾根はほとんど雪が無く笹が出ている。それに対して尾根東側の谷沿いは雪が残っているので計画変更で谷を登ることにした。少しだけ雑魚川林道を歩き、最初のカーブで沢沿いに入る。沢沿いには地形図に無い林道があり、まずはこれを辿ってみる。最初のカーブで林道はUターンするようにほぼ180度方向転換で逆戻りするので、ここは薄い残雪を伝わって上を目指す。上流方向は堰堤があるので止めておいた。

 ちょっと登ると再び林道が登場、さっきの続きだろう。そのまま林道を歩いて終点と思われる場所に到着。その先は灌木斜面だった。ここで左手の小尾根を登ることにする。矮小な灌木が茂る尾根で雪は少なく歩きにくいが根曲がり竹よりはずっとマシだ。

 小尾根を登り切って太い尾根に合流すると太いブナが林立する尾根に変わるが雪の少なさは相変わらずで笹が顔を出している。尾根の幅が広がる標高1380m付近から唐松植林帯に変わり、雪の量が多少増えたような。陽が高くなり始め、南斜面で日当たりも良く徐々に踏み抜く回数が増えてきたのでワカン装着。それと同時に空腹を覚えたので軽く腹ごしらえだ。

 標高1470m付近から傾斜が急になると植林が切れてブナの自然林へ変わり、標1500mくらいの最も傾斜がきつい区間では矮小な灌木と笹に変わり雪は無くなる。まだ笹はさほどの濃さではなく半端な雪よりも無雪地帯の方が歩きやすいので急斜面を直線的に登ると、傾斜が緩んで再び背の高いブナ林に変わった。

 標高1520m付近では林道が登場。出た場所がちょうど林道終点という珍しいパターン。看板があったので見てみると「林木遺伝資源保存林」と書かれていた。簡単にいえばブナの保護林ということらしい。確かに周囲はブナの天然林が広がっていた。

 地形図を見ても分かるように、この先しばらくは広大な緩斜面が続く。登りはいいが下りはちと厄介な地形だろう。歩きやすい木の隙間を適当につないで進んでいくと所々に目印を発見。雪面の低い位置なので無雪期に付けられたものだと思う。こんなところを無雪期に登るのはDJF氏くらいだろうから登山用の目印ではないと思う。ブナの幹には数字が書かれた小さな紙?が打ちつけられたものもあったので、これらの調査の時に付けられたのかもしれない。

 あちこちのブナには熊棚があり熊の多さがうかがわれるが、まだ冬眠しているのか足跡は無い。積雪量はそれほど多くはなく、標高1700m地点ではブナの根元に笹が出ていたので積雪量は1mを切っているのは確実だ。まだ根曲がり竹ではないし背の低い笹で、少なくともこのルートではそれほど笹は濃くないようだ。雪面に出た笹の一部は茎の途中から切り取られた状態で、おそらく冬の食糧不足でカモシカが食べたのだろう。

 標高1750m付近からシラビソ主体の植生に変化すると雪の状態が悪くなり、締まりがなくなって潜る深さが深くなる。ブナと違ってシラビソは落葉しないので、日中に直射日光が当たらず雪が溶けにくいのが原因だ。できるだけ木の隙間が広く日当たりがいい場所を選んで進んでいくが、こんな状態ならワカンではなくスノーシューの方が良かったなぁ。でもワカンの軽さは魅力的で、使わないで背中に担ぐ場面では圧倒的に有利だ。

 最後は結構な傾斜を這い上がって肩に到着。シラビソが立ち並び雪庇がある東側を除いて展望はあまり良くない。雪質も締まらずボッカボッカのラッセル状態が多い。1832m峰は遠見山最高峰ではないので巻いてしまっても良かったが、せっかく地形図に標高点が記されているので立ち寄ることにする。なだらかに上がって尾根が左へ屈曲する場所が1832m峰頂上だった。人工物は発見できずシラビソだけ。東側は開けて鳥甲山から北へ落ちる尾根も良く見えていた。あそこには西ノ岩菅とフクベノ頭があるのでいずれは登らなくてはならない。真っ白な雪原の鳥甲牧場も見えているが、車道は除雪されているのが見えた。もしかしたら上日出山か高野山調整池から除雪されているかもしれない。過去の経験では東側の前倉集落と北西側の極野集落からの林道はしばらく除雪されないのは分かっている。

 1832m峰から遠見山最高峰1840m峰までは発達したシラビソのなだらかな稜線が続く。尾根直上はうねった雪庇状地形で微妙なアップダウンが連続するのでやや西側をトラバースするのがお得だ。最後に少し突き上げた場所が1840m峰で、これまでと同じく背の高いシラビソに囲まれた場所だった。少し東に移動すれば鳥甲山方向の展望が得られる。気温は低めだが天気は良好で直射日光が眩しい。日焼け確実なので顔に日焼け止めを塗る。日向にいれば長袖シャツだけでも寒さを感じなかった。

 次は台倉山。遠見山から台倉山へは北東の太い尾根に引き込まれないよう注意が必要だが、今は快晴でシラビソの隙間から台倉山が時々見えるので間違うことはない。標高1780mを切って尾根の傾斜がきつくなると積雪量が減って根曲がり竹が顔を出す。積雪量は1mも無いだろう。大型連休には間違いなく雪が消えて大半の根曲がり竹が顔を出していることだろう。今年は早めに来て正解だ。徐々にシラビソにブナが混じるようになり標高1700mくらいで完全にブナ林に切り替わった。

 相変わらず締まらない雪だが下りは楽だ。最低鞍部には地形図では「遠見の池」があるはずだが、当然ながら今の時期は雪に埋もれて存在しない。しかし、池や湿地があれば木の生え方で分かるのだが、ここにはそれらしい形跡は見られなかった。DJF氏は深い藪で見つけるのは困難だったはずだが、もしかしたら本当に今の時代は池は無くなってしまったのかもしれない。

 台倉山へはブナが広がる広い尾根をひたすら上っていく。天気がいいのはありがたいが強い日差しで暑いくらいでTシャツ姿で登っていく。相変わらず雪の締まりが悪く、尾根直上ではなく左に寄って南斜面を登るようにしたが効果があったかは不明。非常に苦しい登りだった。まだ残雪期には早かったようだ。

 標高1800mに達するとブナからシラビソに切り替わると日陰がありがたい。傾斜が緩んで山頂の一角に到着すると雪庇が発達して大きくうねっているので、歩きやすい西側に迂回することも。山頂部は緩やかで明瞭なピークは存在しないが、今は雪庇状の盛り上がりが最高点だった。南北に細長く、北〜東はシラビソが無く展望が開けていた。北側には昨年秋に登った三ッ山。かなり雪は少なそうでここからは西斜面は見えないが、おそらくほとんど雪は無いだろう。あの廃林道の藪も埋もれていないだろうな。山頂でしばし休憩。さすがに疲れた。

 帰りであるが、台倉山から南へ延びる明瞭な尾根は存在せず、広い斜面を方向に注意しながら下る必要がある。途中に遠見の池川があり渡れるか不明なので木島山林道の橋を利用する計画だ。あまり早く谷に遭遇すると面倒なのでうまく橋の近くに「着地」できるといいのだが。橋を渡ったら14009m標高点のある遠見の池川左岸尾根を下って奥志賀林道に至る計画だ。

 往路の尾根を離れて下降開始。山頂付近のみシラビソだがすぐにブナ林に変わる。相変わらず積雪量は少なく根曲がり竹が顔を出した姿もあちこちに見られた。今歩いている斜面の左側に尾根らしき地形が現れたのでトラバースしつつそれに乗り、以降はその広い尾根を下っていく。方角は真南より僅かに西なので方向的には間違っていないだろう。

 傾斜が緩む標高1450mで樹林が生えた廃林道に遭遇。1430m付近にあるはずの木島山林道に近く高度計の誤差範囲であるが、往路で見た木島林道終点の様子からして途中が廃林道状態とは思えなかった。でも用心のため谷筋が存在すると思える方向へ進路を振った。遠見の池川に沿って下ればどこかで林道に遭遇するはずだし、林道の橋が無くても渡れるならばそれに越したことはない。

 緩斜面を下ると雪に埋もれているが立派な林道に飛び出した。間違いなく木島山林道だろう。右カーブで遠見の池川を横断し、その先は左岸側を緩やかに上っているのが見えた。地形図を見ると確かに林道は登りに変わっている。この雪の重さで林道を上がるのはご免こうむりたい。地形図を見るとこの先の尾根を下ってもこのまま遠見の池川右岸沿いを下っても奥志賀林道に合流する場所は大差ないことが分かり、このまま川沿いを下ることにした。問題は川を渡れるかであるが、この付近はまだ水量は少なく流れの大半は雪に埋もれているので問題なさそうだ。

 少し離れて右岸側を歩いているとスノーモービルのトレースを発見! ラッキー! トレース上は雪の沈み方が格段に少なく楽に歩けるからだ。スノーモービルはこのまま右岸側を走行しており都合がいい。ただし先週末のものと思われ、その後進んだ雪解けでトレースが判別困難な場所や木が出てしまった場所なども。それにワンデリングしている個所もあり、途中でトレースを外して右岸側を下り続けた。おそらくスノーモービルは標高1320m付近で遠見の池川を渡る林道を登ってきたのだと思う。この林道の存在には気付かなかった。

 やがて右手からも沢が登場し両側を沢に挟まれた格好になった。林道に出る前に渡る必要がありそうで、左側の遠見の池川の様子を見るとスノーブリッジはかろうじて残っている程度で人間が渡れる状況ではなかった。でも水量はそれほど多くはなく、場所を選べば渡渉可能だった。ワカンを履いたままで飛び石で左岸側へ渡った。

 そこから奥志賀林道まではすぐだった。林道上もスノーモービルのトレースが続いていて楽ができそうだ。しかし最初に登場した距離ポストを見て唖然とする。奥志賀まで10km! 先週の2kmでもきつかったのにこれはきつい。早朝の締まった雪と違ってもうお昼を過ぎて雪は緩み、スノーモービルのトレース上をワカンを使っても潜るようになっていた。もちろん、スノーモービルのトレースじゃない場所ではもっと潜る。10kmは長すぎるが歩かないと帰れない。雪の無い舗装道路の10kmなら2時間〜2時間半くらいだが、今の状況だと3時間でも無理かもしれない。

 あとはひたすら雪の林道歩き。予想通りに緩んだ雪に悪戦苦闘。使うのは主に大腿四頭筋で、平坦なのに登りが続くような感覚だ。距離ポストは200m毎に設置されているが次のポストが待ち遠しい。半分の距離に相当する5km進んだ場所でたまらず休憩。ザックを雪の上に横たえてその上に寝た。足を延ばして休憩すると座って休憩するよりも疲労回復効果が大きい。

 残り5kmも苦しかった。残り2kmで先週の又七山取り付きを通過したが足跡は増えていなかった。残り1kmでやっと雪から解放されてまるでゴールに到達したかのような気分だ。最後の残り1kmはこれまでよりずっと登りがきつかったし、これまで9km分の疲労があるのに足の軽さは別世界だった。雪が無いってこんなに楽なのだと改めて実感。

 ゲート到着。車は私のものだけ。先週みたいな出会いがある方が珍しいわけだが。スキー場の帰りの車に混じって下界へ向かうと花粉が・・・・


 まとめ。この時期の遠見山、台倉山は雪で藪が埋もれて楽に歩けるが、雪が緩む時間帯の長い林道歩きはかなり厳しい。山の中を歩いている時間よりも往復の林道歩きの時間の方が長いかも。例年だと奥志賀林道の開通は5月末で、この時期だと稜線上は残雪があるかもしれないが、そこまでの斜面にはもう雪は無いだろう。意外にも秋山郷から来る雑魚川林道の方が早く除雪されるようなので、奥志賀高原を起点とするより秋山郷を起点とした方が苦しい積雪林道歩きを避けられそうだ。ただし今年は例年にない小雪で除雪状況が例年とは異なる可能性はある。毎年同じ状況であるとは保証できず事前調査が必要だろう。

 

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